第 11章Linux バイナリ互換機能

目次
11.1. この章では
11.2. インストール
11.3. Mathematica のインストール
11.4. Oracle のインストール
11.5. SAP R/3 (4.6B - IDES) のインストール
11.6. 高度なトピックス
再構成と一部の更新: Jim Mock. オリジナルの文書を執筆: Brian N. Handy 、 Rich Murphey.

訳: はらだ きろう 、1996 年 9 月 24 日

11.1. この章では

FreeBSD は、Linux を含む Unix-like なオペレーティングシステムとのバイナリ互換機能を提供しています。 現時点では、一体なぜ FreeBSD が Linux バイナリを実行できるようにならなければならないのか自問しているのではないでしょうか? 答えはきわめて簡単です。 Linux は現在コンピュータの世界では最も“ホットなモノ”なのでたくさんの会社や開発者たちが Linux のためだけに開発を行なっています。そのため、残された私たち FreeBSD ユーザは彼らに対して FreeBSD ネイティブなアプリケーションも出すように言うしかないのです。 問題は、FreeBSD バージョンも出した場合にどれくらいの数のユーザーが使うのかわからない、 ということであり、そのため Linux 版のみを開発しているということなのです。 そこで FreeBSD では Linux バイナリ互換機能が役に立つのです。

簡単に言ってしまえば、この機能により全ての Linux アプリケーションの 90% が修正なしに FreeBSD 上で起動できます。 この中には Star Office や Linux 版の NetscapeAdobe AcrobatRealPlayer 5 と 7、 VMWareOracleWordPerfectDoomQuake などがあります。 また、ある状況においては Linux バイナリを Linux で動かすよりも FreeBSD で動かすほうが良いパフォーマンスが出るという報告もあります。

しかしながら、いくつかの Linux に特有な OS の機能は FreeBSD ではサポートされていません。 例えば、Linux の /proc ファイルシステムを過度に使うような Linux バイナリは FreeBSD では動きません (FreeBSD の /proc ファイルシステムとは異なるのです) し、 仮想 8086 モードを有効にするような i386 特有の呼び出しも動きません。

この章を読むと、以下のことがわかります。

この章を読む前に、以下のことを理解しておく必要があります。

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