この文書は、SAP R/3 4.6B IDES-System with Oracle 8.0.5 for Linux を FreeBSD 4.3 上にインストールする方法を、FreeBSD 4.3-STABLE と Oracle 8.0.5 のインストール方法と一緒に説明しています。
この文書では、重要な手順をすべて詳しく説明しようとしていますが、 Oracle および SAP R/3 のインストールの手引きを置き換えるものではありません。
SAP や Oracle に特有の質問については、SAP R/3 の Linux 版についてくる文書や Oracle と SAP OSS が出している資料をご覧ください。
SAP のインストールには以下の CDROM を使いました。
名称 | 番号 | 説明 |
---|---|---|
KERNEL | 51009113 | SAP Kernel Oracle / Installation / AIX, Linux, Solaris |
RDBMS | 51007558 | Oracle / RDBMS 8.0.5.X / Linux |
EXPORT1 | 51010208 | IDES / DB-Export / Disc 1 of 6 |
EXPORT2 | 51010209 | IDES / DB-Export / Disc 2 of 6 |
EXPORT3 | 51010210 | IDES / DB-Export / Disc3 of 6 |
EXPORT4 | 51010211 | IDES / DB-Export / Disc4 of 6 |
EXPORT5 | 51010212 | IDES / DB-Export / Disc5 of 6 |
EXPORT6 | 51010213 | IDES / DB-Export / Disc6 of 6 |
更に、Oracle 8 Server (Pre-production バージョン 8.0.5 for Linux, カーネルバージョン 2.0.33) の CD も使いましたが、これは必ずしも必要ではありません。 また、もちろん FreeBSD 4.3-STABLE (4.3-RELEASE から間もない時期のものです) も利用しました。
以下のノートは、SAP R/3 をインストールする前に読んでおくべき、 もしくはインストールの際に役立つことが分かっているものです。
番号 | 題名 |
---|---|
0171356 | SAP Software auf Linux: grundlegenden Anmerkungen |
0201147 | INST: 4.6C R/3 Inst. on UNIX - Oracle |
0373203 | Update / Migration Oracle 8.0.5 --> 8.0.6/8.1.6 LINUX |
0072984 | Release of Digital UNIX 4.0B for Oracle |
0130581 | R3SETUP step DIPGNTAB terminates |
0144978 | Your system has not been installed correctly |
0162266 | Questions and tips for R3SETUP on Windows NT / W2K |
以下の機器であれば SAP R/3 System (4.6B) を動かすのに十分です。
構成部品 | 4.6B | 4.6C |
---|---|---|
プロセッサ | 2 × 800MHz Pentium III | 2 × 800MHz Pentium III |
メモリ | 1GB ECC | 2GB ECC |
ハードディスク容量 | 50-60GB (IDES) | 50-60GB (IDES) |
業務で利用するなら、大容量キャッシュメモリを備えた Xeon プロセッサ、高速なディスク (SCSI, ハードウェア RAID コントローラ)、 USV および ECC-RAM を推奨します。 ハードディスク容量が大きいのは、設定済みの IDES システムが、 インストール時に 27 GB のデータベースファイルを作成するためです。 通常、インストール後には一部のテーブル領域を拡張する必要があります。
私は、800MHz の Pentium III を 2 個、Adaptec 29160 Ultra160 SCSI アダプタ (40/80 GB DLT テープドライブと CDROM にアクセスするため)、Mylex AcelleRAID (2 チャンネル、ファームウェアバージョン 6.00-1-00、32MB RAM) を積んだデュアルプロセッサボードを使いました。Mylex RAID コントローラには 17GB のハードディスク 2 台 (ミラー) と 36GB のハードディスク (RAID 5) 4 台が接続されています。
まず、FreeBSD 4.3-STABLE をインストールしました。FTP 経由のデフォルトインストールを行いました。
ディスクイメージ kern.flp と mfsroot.flp を入手して、 フロッピーディスクに書き込んでください (私は ftp7.de.freebsd.org から入手しました。 適切なミラーサイトを選んでください)。
# dd if=kern.flp of=/dev/fd0 # dd if=mfsroot.flp of=/dev/fd0
2 つのイメージファイルそれぞれについて、 別のディスクを使うようにしてください。それから kern.flp を書き込んだフロッピーディスクで起動して、指示に従ってください。 私は、次のようにディスクを分割しました。
ファイルシステム | 容量 (1kB ブロック) | 容量 (GB) | マウントポイント |
---|---|---|---|
/dev/da0s1a | 1.016.303 | 1 | / |
/dev/da0s1b | 6 | <swap> | |
/dev/da0s1e | 2.032.623 | 2 | /var |
/dev/da0s1f | 8.205.339 | 8 | /usr |
/dev/da1s1e | 45.734.361 | 45 | /compat/linux/oracle |
/dev/da1s1f | 2.032.623 | 2 | /compat/linux/sapmnt |
/dev/da1s1g | 2.032.623 | 2 | /compat/linux/usr/sap |
はじめに、Mylex のソフトウェアで論理ドライブ 2 台を設定して初期化しなければなりませんでした。 このソフトウェアはボードに組み込まれていて、 PC 起動時に動かせます。
このディスクの割り当て方は SAP の推奨と少し異なることに注意してください。SAP は oracle (その他) サブディレクトリを別途マウントするように提案していますが、 私は簡便であることを優先して、 実際にサブディレクトリとして作成するだけにしました。
FreeBSD 4.3-STABLE 以降では、 最新のソースコードは楽に手に入ります。それより前のバージョンの FreeBSD では、/etc/cvsup に自分で書いたスクリプトを置いていました。FreeBSD 4.3 で CVSup を設定するのは簡単です。 root で以下を実行してください。
# cp /etc/defaults/make.conf /etc/make.conf # vi /etc/make.conf
/etc/make.conf ファイルで、 以下の項目を有効にしておかねばなりません。
SUP_UPDATE= yes SUP= /usr/local/bin/cvsup SUPFLAGS= -g -L 2 SUPHOST= cvsup8.FreeBSD.org SUPFILE= /usr/share/examples/cvsup/stable-supfile PORTSSUPFILE= /usr/share/examples/cvsup/ports-supfile DOCSUPFILE= /usr/share/examples/cvsup/doc-supfile
SUPHOST の値は適切なものに変更してください。 /usr/share/examples/cvsup にある supfile で十分でしょう。 もしもすべてのドキュメントを持ってくるのが嫌なら、 DOCSUPFILE の項は無効なままにしておいてください。 ここまでくれば、cvsup を起動して stable の最新のソースコードを入手するのはたやすいことです。
# cd /usr/src # make update
最初にすべきことは、ソースコードのインストールです。root ユーザで次の作業を行ってください。
# cd /usr/src # make world
最後まで実行できたら、 新しいカーネルの作成と設定を行えます。 通常はここでカーネルコンフィグレーションファイルをカスタマイズします。 コンピュータに troubadix という名前をつけているので、 コンフィグレーションファイルを troubadix という名称にするのが自然です。
# cd /usr/src/sys/i386/conf # cp GENERIC TROUBADIX # vi TROUBADIX
この段階で、どのドライバを使うか、 使わないかといったことを決定できます。詳しい説明は、適当な文書や LINT ファイルをご覧ください。
また、後述するパラメータをいれることもできます。 新しいカーネルを作成するには次のようにしてください。
# cd /usr/src/sys/i386/conf # config TROUBADIX # cd /usr/src/sys/compile/TROUBADIX # make depend # make # make install
make install が無事終わったら、 コンピュータを再起動して新しいカーネルを動かしてください。
(2001 年 5 月 2 日時点の 4.3-STABLE 用に) 必要な RPM ファイルをダウンロードするのに多少問題があったので、 以下の場所も (他がすべてだめで、ここが古くなってしまっていなければ) 試してみるとよいかもしれません。
ftp7.de.freebsd.org/pub/FreeBSD/distfiles/rpm
ftp.redhat.com/pub/redhat/linux/6.1/en/os/i386/RedHat/RPMS
まず、Linux のベースシステムを (root で) インストールしなければなりません。
# cd /usr/ports/emulators/linux_base # make package
次に、必要なら Linux 開発環境をインストールします。
# cd /usr/ports/devel/linux_devtools # make package
R3SETUP プログラムを動かすには、pam サポートが必要になります。 これが更に他の package を必要としているので、 私は結局いくつもの package をインストールすることになりました。 それでも、pam は足りない package があると文句をいうので、 強制的にインストールしたら動きました。 pam 以外にインストールした package が本当に必要なのか、pam package をインストールするのに十分だったのかよくわかっていません。
なんにせよ、これが私がインストールした package 一覧です。
cracklib-2.7-5.i386.rpm
cracklib-dicts-2.7-5.i386.rpm
pwdb-0.60-1.i386.rpm
pam-0.68-7.i386.rpm
これらの package は、 以下のコマンドでインストールしました。
# rpm -i --ignoreos --root /compat/linux --dbpath /var/lib/rpm <package_name>
ただし、pam パッケージは次のようにして強制的にインストールしました。
# rpm -i --ignoreos --nodeps --root /compat/linux --dbpath /var/lib/rpm pam-0.68-7.i386.rpm
Oracle が intelligent agent を動作させるには、次の RedHat Tcl package を (FreeBSD ハンドブックにあるように) インストールしなければなりませんでした。 tcl-8.0.5-30.i386.rpm (そうしないと、 Oracle インストール中の再リンクがうまくゆきません)。 Oracle の再リンクについては他にも問題がありますが、 私が理解している限りでは Oracle-Linux の問題で、FreeBSD に特有のものではありません。
単純なインストールでは、 次のファイルシステムを作成すれば事足ります。
また、私は FreeBSD が正しいパスを見付けられるように、 いくつかリンクを作成しました。
# ln -s /compat/linux/oracle /oracle # ln -s /compat/linux/sapmnt /sapmnt # ln -s /compat/linux/usr/sap /usr/sap
SAP R/3 には、 2 名のユーザと 3 つのグループが必要です。 ユーザ名は 3 文字からなる SAP システム ID (SID) に準じています。SID の中には SAP が予約しているものがあります (たとえば SAP や NIX です。すべて網羅した一覧は SAP のドキュメントをご覧ください)。 IDES のインストールでは、IDS を使いました。 したがって、次のグループができます (グループ ID は異なっていてもかまいません。 これは単に私がインストールした時に使用した値です)。
デフォルトの Oracle のインストールでは、 dba グループだけが使われます。 oper グループとして、 dba を使う人もいます。(詳しくは Oracle と SAP のドキュメントを参照してください)。
以下のユーザも必要になります。
ユーザ ID | ユーザ名 | 一般名称 | グループ | 追加グループ | 説明 |
---|---|---|---|---|---|
1000 | idsadm | <sid>adm | sapsys | oper | SAP 管理者 |
1002 | oraids | ora<sid> | dba | oper | DB 管理者 |
adduser でユーザを追加するには、 以下の項目が必要になります (シェルとホームディレクトリを控えてください)。 SAP 管理者については、
Name: idsadm <sid>adm Password: ****** Fullname: SAP IDES Administrator Uid: 1000 Gid: 101 (sapsys) Class: Groups: sapsys dba HOME: /home/idsadm /home/<sid>adm Shell: /bin/sh
そしてデータベース管理者については、
Name: oraids ora<sid> Password: ****** Fullname: Oracle IDES Administrator Uid: 1002 Gid: 100 (dba) Class: Groups: dba HOME: /oracle/IDS /oracle/<sid> Shell: /bin/sh
あなたが dba と oper の両方のグループを使っていたら、 ここには oper グループもいれるべきです。
以下のディレクトリは、 普通は別のファイルシステムとして作成します。 どうするかは、あなたの要件に応じて決めてください。 結局はすべてが同じ RAID 5 におかれるので、 私は単なるディレクトリにしました。
まず、一部のディレクトリに (root ユーザで) 所有者と権限を設定しましょう。
# chmod 775 /oracle # chmod 777 /sapmnt # chown root:dba /oracle # chown idsadm:sapsys /compat/linux/usr/sap # chmow 775 /compat/linux/usr/sap
第二に、ユーザ ora<sid> 権限でディレクトリを作成します。 すべて /oracle/IDS のサブディレクトリになります。
# su - oraids # mkdir mirrlogA mirrlogB origlogA origlogB # mkdir sapdata1 sapdata2 sapdata3 sapdata4 sapdata5 sapdata6 # mkdir saparch sapreorg # exit
第三段階では、idsadm (<sid>adm) ユーザ権限でディレクトリを作成します。
# su - idsadm # cd /usr/sap # mkdir IDS # mkdir trans # exit
SAP R/3 は、/etc/services にいくつか項目を必要としますが、FreeBSD にインストールする場合は正しく設定されません。 次の項目を追加してください (少なくとも、インスタンス番号に対応する項目が必要で、 この場合は 00 です。 dp, gw, sp および ms について 00 から 99 まで項目を追加してもなんの問題もないでしょう)。
sapdp00 3200/tcp # SAP Dispatcher. 3200 + インスタンス番号 sapgw00 3300/tcp # SAP Gateway. 3300 + インスタンス番号 sapsp00 3400/tcp # 3400 + インスタンス番号 sapms00 3500/tcp # 3500 + インスタンス番号 sapmsIDS 3600/tcp # SAP Message Server. 3600 + インスタンス番号
SAP は、デフォルトの RedHat のインストールでは入らないロケールを少なくとも 2 つ必要とします。 SAP は、必要な RPM を FTP サーバからダウンロードする形で提供しています (OSS アクセス契約している顧客でなければアクセスできません)。 必要な RPM の一覧は note 0171356 をご覧ください。
適切なリンクを (たとえば de_DE と en_US から) 作成するという手もありますが、 業務用システムでそうすることはお勧めしません (いまのところ、IDES システムで問題なく動いてはいますが)。 必要なのは、次のロケールです。
de_DE.ISO-8859-1 en_US.ISO-8859-1
このロケールがないと、 インストール時になんらかの問題が起きるでしょう。 それを (たとえば CENTRDB.R3S ファイルで問題の段階を OK にして) 無視してしまうと、追加でなにかしないと SAP システムにログオンできないでしょう。
SAP R/3 システムには多くのリソースが必要です。 そのため、私はカーネルコンフィグレーションファイルに 以下のパラメータを追加しました。
# Set these for memory pigs (SAP and Oracle): options MAXDSIZ="(1024*1024*1024)" options DFLDSIZ="(1024*1024*1024)" # System V options needed. options SYSVSHM #SYSV-style shared memory options SHMMAXPGS=262144 #max amount of shared mem. pages options SHMMNI=256 #max number of shared memory ident if. options SHMSEG=100 #max shared mem.segs per process options SYSVMSG #SYSV-style message queues options MSGSEG=32767 #max num. of mes.segments in system options MSGSSZ=32 #size of msg-seg. MUST be power of 2 options MSGMNB=65535 #max char. per message queue options MSGTQL=2046 #max amount of msgs in system options SYSVSEM #SYSV-style semaphores options SEMMNU=256 #number of semaphore UNDO structures options SEMMNS=1024 #number of semaphores in system options SEMMNI=520 #number of semaphore indentifiers options SEMUME=100 #number of UNDO keys
SAP についてくる文書に最小値が指定されています。Linux に関する記述はないので、詳しいことは HP-UX (32-bit) の節を参照してください。
インストールの際にマウントしてアンマウントしなければならない CDROM が山ほどあります。十分な数の CDROM ドライブを持っていれば、 すべてマウントしてしまえばよいでしょう。私は、CDROM の中身をそれぞれに対応するディレクトリにコピーすることにしました。
/oracle/IDS/sapreorg/<cd-name>
ここで、<cd-name> は KERNEL, RDBMS, EXPORT1, EXPORT2, EXPORT3, EXPORT4, EXPORT5 および EXPORT6 のいずれかです。すべてのファイル名を大文字にするか、 さもなければ、マウントする際に -g オプションをつけるべきです。 次のコマンドを使ってください。
# mount_cd9660 -g /dev/cd0a /mnt # cp -R /mnt/* /oracle/IDS/sapreorg/<cd-name> # umount /mnt
まず、インストールディレクトリを用意しなければなりません。
# cd /oracle/IDS/sapreorg # mkdir install # cd install
その後、インストールスクリプトを起動すると、 関連するファイルがほぼすべてインストールディレクトリにコピーされます。
/oracle/IDS/sapreorg/KERNEL/UNIX/INSTTOOL.SH
これは、完全にカスタマイズされた SAP R/3 デモシステム付きの IDES のインストールなので、EXPORT CD は 3 枚ではなく 6 枚あります。この時点では、 インストールテンプレート CENTRDB.R3S は標準の中心インスタンス (R/3 とデータベース) をインストールするためのもので、 IDES 中心インスタンスをインストールするためのものではありません。 ですから、それに対応する CENTRDB.R3S ファイルを EXPORT1 ディレクトリからコピーしてください。さもないと、 R3SETUP は EXPORT CD を 3 枚しか要求しません。
LD_LIBRARY_PATH が正しく設定されていることを確認してください。
# export LD_LIBRARY_PATH=/oracle/IDS/lib:/sapmnt/IDS/exe:/oracle/805_32/lib
インストールディレクトリから root ユーザで R3SETUP を起動してください。
# cd /oracle/IDS/sapreorg/install # ./R3SETUP -f CENTRDB.R3S
スクリプトがいくつか質問してきます (デフォルトが括弧に囲まれて表示され、 その後に実際に入力します)。
質問 | デフォルト | 入力 |
---|---|---|
Enter SAP System ID (SAP システム ID を入力してください) | [C11] | IDS<ret> |
Enter SAP Instance Number (SAP インスタンス番号を入力してください) | [00] | <ret> |
Enter SAPMOUNT Directory (SAPMOUNT ディレクトリを入力してください) | [/sapmnt] | <ret> |
Enter name of SAP central host (SAP 中心ホストの名称を入力してください) | [troubadix.domain.de] | <ret> |
Enter name of SAP db host (SAP データベースホストの名称を入力してください) | [troubadix] | <ret> |
Select character set (文字集合を選択してください) | [1] (WE8DEC) | <ret> |
Enter Oracle server version (Oracle サーバのバージョンを入力してください) (1) Oracle 8.0.5, (2) Oracle 8.0.6, (3) Oracle 8.1.5, (4) Oracle 8.1.6 | 1<ret> | |
Extract Oracle Client archive (Oracle クライアントアーカイブを展開しますか) | [1] (はい、展開します) | <ret> |
Enter path to KERNEL CD (KERNEL CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/KERNEL |
Enter path to RDBMS CD (RDBMS CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/RDBMS |
Enter path to EXPORT1 CD (EXPORT1 CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/EXPORT1 |
Directory to copy EXPORT1 CD (EXPORT1 CD をコピーするディレクトリ) | [/oracle/IDS/sapreorg/CD4_DIR] | <ret> |
Enter path to EXPORT2 CD (EXPORT2 CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/EXPORT2 |
Directory to copy EXPORT2 CD (EXPORT2 CD をコピーするディレクトリ) | [/oracle/IDS/sapreorg/CD5_DIR] | <ret> |
Enter path to EXPORT3 CD (EXPORT3 CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/EXPORT3 |
Directory to copy EXPORT3 CD (EXPORT3 CD をコピーするディレクトリ) | [/oracle/IDS/sapreorg/CD6_DIR] | <ret> |
Enter path to EXPORT4 CD (EXPORT4 CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/EXPORT4 |
Directory to copy EXPORT4 CD (EXPORT4 CD をコピーするディレクトリ) | [/oracle/IDS/sapreorg/CD7_DIR] | <ret> |
Enter path to EXPORT5 CD (EXPORT5 CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/EXPORT5 |
Directory to copy EXPORT5 CD (EXPORT5 CD をコピーするディレクトリ) | [/oracle/IDS/sapreorg/CD8_DIR] | <ret> |
Enter path to EXPORT6 CD (EXPORT6 CD へのパスを入力してください) | [/sapcd] | /oracle/IDS/sapreorg/EXPORT6 |
Directory to copy EXPORT6 CD (EXPORT6 CD をコピーするディレクトリ) | [/oracle/IDS/sapreorg/CD9_DIR] | <ret> |
Enter amount of RAM for SAP + DB (SAP + DB に割り当てる RAM の合計を入力してください) | 850<ret> (MB) | |
Service Entry Message Server | [3600] | <ret> |
Enter Group-ID of sapsys (sapsys のグループ ID を入力してください) | [101] | <ret> |
Enter Group-ID of oper (oper のグループ ID を入力してください) | [102] | <ret> |
Enter Group-ID of dba (dba のグループ ID を入力してください) | [100] | <ret> |
Enter User-ID of <sid>adm (<sid>adm のユーザ ID を入力してください) | [1000] | <ret> |
Enter User-ID of ora<sid> (ora<sid> のユーザ ID を入力してください) | [1002] | <ret> |
Number of parallel procs (並列プロセスの数) | [2] | <ret> |
CD をそれぞれ別の場所にコピーしないと、SAP インストーラは (CD 内の LABEL.ASC ファイルで識別される) 必要な CD を見つけられず、CD を挿入 / マウントして承認するかマウントパスを入力するよう求めてくるでしょう。
CENTRDB.R3S ファイルには、間違いがないわけではありません。 私の場合は、EXPORT4 を再度要求されました (が、正しいキーを表示していたので (6_LOCATION、それから 7_LOCATION など))、 正しい値を入力して進めて問題ありませんでした。 いらいらしないようにしてください。
後で触れるいくつかの問題を除けば、Oracle データベースソフトウェアをインストールするところまでは 素直に進むはずです。
Linux と Oracle DB で起こりうる問題についての SAP-Notes と Oracle の Readme を読むようにしてください。 すべてではないにしても、 ほとんどは互換性のないライブラリに起因しています。
Oracle のインストールについて詳しいことは、Oracle のインストール の章をご覧ください。
Oracle 8.0.5 を利用する予定なら、 無事に再リンクするのにライブラリがいくつか追加で必要です。 なぜなら、Oracle 8.0.5 は古い glibc (RedHat 6.0) とリンクされていますが、RedHat 6.1 は新しい glibc を利用しているからです。 ですから、リンクが行われることを保証するには、 次の追加パッケージをインストールしなければなりません。
compat-libs-5.2-2.i386.rpm
compat-glibc-5.2-2.0.7.2.i386.rpm
compat-egcs-5.2-1.0.3a.1.i386.rpm
compat-egcs-c++-5.2-1.0.3a.1.i386.rpm
compat-binutils-5.2-2.9.1.0.23.1.i386.rpm
詳しくは、対応する SAP-Note や Oracle Readme をご覧ください。他に選択肢がなければ (私がインストールした時は、確認している暇がありませんでした)、 元のバイナリまたは再リンクされたバイナリを、 元の RedHat システムから持ってきて使うこともできるでしょう。
インテリジェントエージェントをコンパイルするために、 RedHat Tcl パッケージがインストールされていなければなりません。 tcl-8.0.3-20.i386.rpm が入手できないなら、RedHat 6.1 用の tcl-8.0.5-30.i386.rpm など新しいものでも構いません。
再リンク以外は、インストールは簡単です。
# su - oraids # export TERM=xterm # export ORACLE_TERM=xterm # export ORACLE_HOME=/oracle/IDS # cd /ORACLE_HOME/orainst_sap # ./orainst
ソフトウェアのインストールが終わるまで、すべての画面で Enter を押して承認してください。ただし、 Oracle On-Line Text Viewer は現時点では Linux 版がないので選択を外してください。 その後、Oracle は利用可能な gcc, egcs や i386-redhat-linux-gcc ではなく、 i386-glibc20-linux-gcc で再リンクしようとします。
時間が限られていたので、私は Oracle 8.0.5 PreProduction リリースのバイナリを利用することにしました。 最初 RDBMS-CD 収録のバージョンを動かそうとして失敗し、 その時点では正しい RPM を見つけて利用するのはまるで悪夢のようだったからです。
これをインストールするのは簡単です。 CD をマウントして、インストーラを起動してください。 インストーラが Oracle ホームディレクトリの位置をたずねて、 そこにすべてのバイナリをコピーします。 もっとも、私はその前の RDBMS インストールを試した時の残りを削除していませんでした。
この後、Oracle データベースは問題なく起動できました。
まず、idsamd (<sid>adm) ユーザと oraids (ora<sid>) ユーザの環境設定を確認してください。 両者とも、.profile, .login と .cshrc をもっていて、いずれも hostname を使っているはずです。 そのシステムのホスト名が完全修飾名であれば、すべてのファイルで hostname を hostname -s に変更する必要があります。
その後、(exit を選択したかどうかによって) R3SETUP を再起動または継続実行します。R3SETUP は、テーブル領域を作成し、EXPORT1 から EXPORT6 までデータを R3load でデータベースに読み込みます (これは IDES システムです。違う場合は、EXPORT1 から EXPORT3 だけになります)。
データベースの読み込みが完了したら (数時間に渡るかもしれません)、何かパスワードを要求されます。 テスト用にインストールしたのであれば、 周知のデフォルトパスワードを使ってもよいでしょう (セキュリティが問題になるなら、異なるものを使ってください!)。
質問 | 入力 |
---|---|
Enter Password for sapr3 (sapr3 のパスワードを入力してください) | sap<ret> |
Confirum Password for sapr3 (sapr3 のパスワードを再入力してください) | sap<ret> |
Enter Password for sys (sys のパスワードを入力してください) | change_on_install<ret> |
Confirm Password for sys (sys のパスワードを再入力してください) | change_on_install<ret> |
Enter Password for system (system のパスワードを入力してください) | manager<ret> |
Confirm Password for system (system のパスワードを再入力してください) | manager<ret> |
ここで、dipgntab で少し問題がありました。
次のように、Oracle-Listener を oraids (ora<sid>) ユーザで起動してください。
umask 0; lsnrctl start
そうしないと、ソケットが正しいパーミッションにならないので、 ORA-12546 が発生するかもしれません。SAP note 072984 をご覧ください。
一時ライセンスは 4 週間だけ有効なので、これが必要になります。 オペレーティングシステムを正しく入力するようにしてください: (X) Other (その他): FreeBSD 4.3 Stable。 まず、ハードウェアキーを入手してください。 idsadm ユーザでログオンし、 saplicense を呼び出してください。
# /sapmnt/IDS/exe/saplicense -get
saplicense をオプションなしで起動すると、オプション一覧を出力します。 ライセンスキーを受け取ったら、 次のようにしてインストールできます。
# /sapmnt/IDS/exe/saplicense -install
そうしたら、次の値を入力します。
SAP SYSTEM ID = <SID, 3 chars> CUSTOMER KEY = <hardware key, 11 chars> INSTALLATION NO = <installation, 10 digits> EXPIRATION DATE = <yyyymmdd, usually "99991231"> LICENSE KEY = <license key, 24 chars>
クライアント 000 内でユーザを作成します (クライアント 000 内で行わなければなりませんが、 ユーザ sap* や ddic 以外のユーザでなければならないタスクのためです)。 ユーザ名として、私は通常 wartung (または 英語で service) を選択しています。必要となるプロファイルは sap_new と sap_all です。セキュリティを高めるため、 すべてのクライアントのデフォルトユーザのパスワードを変更すべきです (ユーザ sap* と ddic を含みます)。
クライアント 000 内で、ddic と sap* 以外のユーザについて、少なくとも次のことを行ってください。
作業 | トランザクション |
---|---|
トランスポートシステムの設定。たとえば、 スタンドアロントランスポートエンティティ | STMS |
システム用のプロファイルの作成・編集 | RZ10 |
操作モードとインスタンスの維持管理 | RZ04 |
これらのインストール後の手順は、それ以外も含めて SAP インストールガイドにすべて書かれています。
/oracle/IDS/dbs/initIDS.sap ファイルには SAP バックアッププロファイルが含まれます。ここで、 使用するテープの容量、 圧縮の種類などを定義しなければなりません。 sapdba や brbackup と共に動かすため、以下の値を変更しました。
compress = hardware archive_function = copy_delete_save cpio_flags = "-ov --format=newc --block-size=128 --quiet" cpio_in_flags = "-iuv --block-size=128 --quiet" tape_size = 38000M tape_address = /dev/nsa0 tape_address_rew = /dev/sa0
説明:
compress 私が使っているテープは HP DLT1 で、ハードウェア圧縮を行います。
archive_function この変数は、Oracle のアーカイブログを保存する際のデフォルトの振る舞いを定義します。 新規のログファイルはテープに保存され、 保存済みのログファイルは再度保存された後、削除されます。 これは、もし、データベースを復旧しなければならなくなったのに、 アーカイブテープのどれかが駄目になっていたという場合にも問題を回避します。
cpio_flags デフォルトはブロックサイズを 5120 バイトに設定する -B が使われます。DLT テープについては、HP はブロックサイズに 32 キロバイト以上を推奨していますので、64 キロバイトに設定する --block-size=128 を用いました。65535 より多くの inode 番号があるので、--format=newc が必要になります。 最後のオプション --quiet は、cpio が保存したブロック数を出力すると brbackup が文句をいうので必要になります。
cpio_in_flags は、データをテープから読み込むのに必要となるフラグです。 データ形式は自動的に認識されます。
tape_size これは通常、テープの raw (生の) 容量を表します。 (ハードウェア圧縮を利用しているので) 安全のため、
value は実際の値よりもわずかに小さくしています。
tape_address cpio と組み合わせて用いる巻き戻し不可なデバイス。
tape_address_rew cpio と組み合わせて用いる巻き戻し可能なデバイス。
この段階で R3SETUP がエラーを報告したら、CENTRDB.R3S ファイルを編集します。[OSUSERSIDADM_IND_ORA] という項目を探して、以下の値を変更します。
HOME=/home/idsadm (was empty) STATUS=OK (had status ERROR)
以下のように、R3SETUP を再起動します。
# ./R3SETUP -f CENTRDB.R3S
この段階で R3SETUP がエラーを報告する可能性もあります。 CENTRDB.R3S を編集して、[OSUSERDBSID_IND_ORA] という項目を探し、その項目内の次の値を変更してください。
STATUS=OK
その後、R3SETUP を再起動します。
# ./R3SETUP -f CENTRDB.R3S
インストールを開始する前に Oracle On-Line Text Viewer の選択を外すのを忘れています。この選択肢は現在 Linux にはないにもかかわらず、インストール対象に選ばれています。 Oracle のインストールメニューでこの製品を選択しているのを外して、 インストールを再開してください。
このエラーが起きた場合は、正しいロケールがありません。 SAP note 0171356 にインストールしておかなければならない RPM が挙げられています (たとえば、RedHat 6.1 なら saplocales-1.0-3, saposcheck-1.0-1)。R3SETUP がこれに関係するエラーを出してもすべて無視して、対応する状態を ERROR から OK に (CENTRDB.R3S で) 変更して R3SETUP を再起動していると、SAP システムは正しく設定されず、 システムを起動できたとしても、sapgui でシステムに接続することはできません。古い Linux 版 sapgui で接続しようとすると、次のメッセージがでます。
Sat May 5 14:23:14 2001 *** ERROR => no valid userarea given [trgmsgo. 0401] Sat May 5 14:23:22 2001 *** ERROR => ERROR NR 24 occured [trgmsgi. 0410] *** ERROR => Error when generating text environment. [trgmsgi. 0435] *** ERROR => function failed [trgmsgi. 0447] *** ERROR => no socket operation allowed [trxio.c 3363] Speicherzugriffsfehler
これは、SAP R/3 がロケールを割り当てられないか、 正しく設定されていない (データベーステーブルの一部の項目が不足している) ためです。SAP に接続するためには、次の項目をファイル DEFAULT.PFL に追加してください (note 0043288 参照)。
abap/set_etct_env_at_new_mode =0 install/collate/active =0 rscp/TCP0B =TCP0B
SAP システムを再起動してください。 地域特有の言語設定が期待どおりに動かないかもしれませんが、 システムに接続できるはずです。 地域設定を修正 (して、適切なロケールを提供) したら、 これらの項目を DEFAULT.PFL から削除して SAP システムを再起動してかまいません。
次のコマンドを実行して、Oracle リスナーをユーザ oraids で起動してください。
# umask 0; lsnrctl start
そうしないと、 ソケットが正しいパーミッションになっていないという ORA-12546 エラーを受け取るかもしれません。 SAP note 0072984 をご覧ください。
一般的なことは SAP note 0130581 (R3SETUP の DIPGNTAB 段階での終了) をご覧ください。 この特定のインストール段階において、 なぜかインストールプロセスは、適切な SAP システム名 "IDS" を使うかわりに、空文字列 "" を使います。 ディレクトリにアクセスするのにパスを <sid> (この場合は IDS) を使って生成するので、 これはちょっとした問題を起こすことがあります。
/usr/sap/IDS/SYS/... /usr/sap/IDS/DVMGS00
にアクセスするかわりに、 つぎのパスを使います。
/usr/sap//SYS/... /usr/sap/D00i
インストールを続けるため、 リンクと追加のディレクトリを作成します。
# pwd /compat/linux/usr/sap # ls -l total 4 drwxr-xr-x 3 idsadm sapsys 512 May 5 11:20 D00 drwxr-x--x 5 idsadm sapsys 512 May 5 11:35 IDS lrwxr-xr-x 1 root sapsys 7 May 5 11:35 SYS -> IDS/SYS drwxrwxr-x 2 idsadm sapsys 512 May 5 13:00 tmp drwxrwxr-x 11 idsadm sapsys 512 May 4 14:20 trans
この現象を解説している SAP notes (0029227 and 0008401) があります。
(ファイル CENTRDB.R3S で) 問題の段階の状態 (STATUS) を ERROR から OK に設定して R3SETUP を再起動してください。 インストール後、レポート RSWBOINS をトランザクション SE38 から実行しなければなりません。 RFCRSWBOINI および RFCRADDBDIF 段階の詳細については SAP note 0162266 をご覧ください。
(ファイル CENTRDB.R3S で) 問題の段階の状態 (STATUS) を ERROR から OK に設定して R3SETUP を再起動してください。 インストール後、レポート RADDBDIF をトランザクション SE38 から実行しなければなりません。詳しくは SAP note 0162266 をご覧ください。
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