最初に、暗号に使われている情報理論について考えます。
暗号化されたデータは、一様に分布している。つまり、 各情報源シンボルは最大のエントロピーを持っている。
通常、未処理のデータや圧縮されていないデータは冗長である。 つまり、各情報源シンボルのエントロピーは最大ではない。
ネットワークインターフェイスを入出力するデータのエントロピーを測定できると仮定すると、 「暗号化されていないデータ」と「暗号化されたデータ」の両者に、 違いを見ることができるはずです。 このことは、パケットのルーティングが行なわれる場合の一番外側の IP ヘッダなど、 データの一部が “暗号化モード” で暗号化されなかったとしても成立します。
Ueli Maurer 氏の “Universal Statistical Test for Random Bit Generators” (MUST) は、サンプルデータのエントロピーを高速に測定します。 これには圧縮と良く似たアルゴリズムが使われています。 文末に示すのは、 一つのファイル中で連続するデータ (最大 0.25 メガバイト) を測定するコードです。
さて次に、上記に加えてネットワーク上の生データを捕捉するための手段も必要になります。 それを実現するプログラムに、tcpdump(1) と呼ばれるものがあります。 ただし、tcpdump を使うには、 カーネルコンフィグレーションファイルにおいて Berkeley Packet Filter インターフェイスが有効化されていなければなりません。
次のコマンド:
tcpdump -c 4000 -s 10000 -w dumpfile.bin
は、4000 個の生パケットを捕捉し、dumpfile.bin に記録します。 この例のでは 10,000 バイト以下のパケットのみ記録されます。
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