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FreeBSD 9.0-RELEASE アナウンス

FreeBSD リリースエンジニアリングチームより、 FreeBSD 9.0-RELEASE の公開をお知らせします。 これは、stable/9 ブランチからの最初のリリースであり、 stable/8 が備える機能の改善と、新たな機能の追加が行なわれたものです。 このリリースの主な変更点は、以下のとおりです。

  • 新しいインストーラ bsdinstall(8) の追加。 このリリースで提供される ISO イメージのインストーラとして採用されています。

  • FFS が softupdates ジャーナリングに対応

  • ZFS をバージョン 28 に更新

  • ATA/SATA ドライバが CAM フレームワークと統合され、 AHCI に対応

  • Highly Available Storage (HAST) フレームワークの導入

  • カーネルが、Capsicum ケーパビリティモードに対応。 サンドボックスを実現するための実験的な機能です。

  • ユーザレベル DTrace の導入

  • TCP/IP スタックがカーネルモジュール化された輻輳制御フレームワークに対応。 5 つの輻輳制御アルゴリズムが実装されました。

  • NFS サブシステムが、 NFSv3 および NFSv2 に加えて NFSv4 に対応した新しい実装に更新

  • High Performance SSH (HPN-SSH) の導入

  • Flattened Device Tree (FDT) の導入。 組み込みプラットフォームにおける FreeBSD の設定が容易になりました。

  • FreeBSD/powerpc が Sony Playstation 3 に対応

  • LLVM コンパイラと clang の追加

  • Gnome を 2.32.1、KDE を 4.7.3 に更新

新機能や既知の問題点の一覧は、 次の場所にあるオンラインのリリースノートや正誤表 (errata list) をご覧ください。

FreeBSD のリリースエンジニアリング活動の詳しい情報は、

をご覧ください。

献辞

FreeBSD プロジェクトは、FreeBSD 9.0-RELEASE を UNIX[tm] オペレーティングシステムの生みの親のひとりである 故 Dennis M. Ritchie 氏に捧げます。 Dennis のように先見の明を持った人の成果なくして、 FreeBSD オペレーティングシステムのようなソフトウェアは生まれなかったでしょう。 何年も前に行われた彼による成果は、今日でも新しい設計の方向性に影響を及ぼし続けています。 この事実は、彼が素晴らしい技術者であったことを物語る証拠であると言えるでしょう。

彼のご冥福を、心よりお祈りします。

FreeBSD を入手する

FreeBSD 9.0-RELEASE は現在、amd64, i386, ia64, powerpc, powerpc64 そして sparc64 アーキテクチャ用のものが入手できます。

FreeBSD 9.0 のインストールは、起動可能な ISO イメージ、 もしくはネットワークを経由して行なうことができます。 一部のアーキテクチャでは、USB メモリスティックを使ったインストールも可能です。 後の章に説明があるように、必要なファイルは FTP や BitTorrent 経由でダウンロードできます。 ただし、規模の小さな FTP ミラーサイトには、amd64 や i386 といった主要なアーキテクチャ用の配布物だけが置かれていて、 対応するすべてのアーキテクチャの配布物は置かれていないこともあります。

注意: FTP 配布サーバに DVD イメージが置かれた直後に、amd64 および i386 アーキテクチャの DVD イメージに問題が発見されました。 これらのイメージは直後に置き換えられ、現在は本リリースが置かれているすべての FTP サーバに、新しいイメージが置かれています。 もし、このアナウンス以前に amd64 または i386 DVD イメージをダウンロードしている場合は、 ダウンロードしたイメージのチェックサムを、 このリリースアナウンスにあるチェックサムを用いて検証してください。 古いイメージには、sysinstall(8) を使うと DVD からコンパイル済みの package がインストールできないという問題点があります。 それ以外は、新しいイメージと同一です。 BitTorrent で配布されている DVD イメージは、新しい正常なものだけです。

リリース ISO イメージの MD5 および SHA256 ハッシュ値は、 このアナウンスの最後にあります。

リリースにおいて用意される各イメージの用途は以下のとおりです。

dvd1

FreeBSD オペレーティングシステムのベースシステム、 コンパイル済みの package 一式、 ドキュメントをインストールするために必要なものが入っています。 "livefs" ベースのレスキューモードで起動することも可能です。 DVD サイズのメディアに書き込むことができる環境で、 そのメディアをインストールに使う場合は、このイメージだけで十分です。

disc1

FreeBSD オペレーティングシステムのベースシステムが入っています。 "livefs" ベースのレスキューモードでも起動できるイメージです。 package は含まれていません。

bootonly

CD-ROM ドライブを備えたマシンで起動できるイメージです。 この CD のみを使ってシステムをインストールすることはできません。 (FTP サーバなどから) ネットワーク経由でインストールする場合は、 この CD を使って起動して、インストール作業をします。

memstick

USB メモリスティック (フラッシュドライブ) に書き込めるイメージです。 USB ドライブからの起動可能なコンピュータでは、 これをインストールに使うことができます。 "livefs" ベースのレスキューモードで起動することも可能です。 package は含まれていません。

memstick イメージの使用例を下に示します。 USB ドライブがシステムの /dev/da0 として認識される場合、次のコマンドで書き込むことが可能です。

# dd if=FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-memstick.img of=/dev/da0 bs=10240 conv=sync

ターゲット (of=) の部分が、適切に設定されているかどうか、 細心の注意を払ってください。

FreeBSD 9.0-RELEASE の CD-ROM と DVD は、ベンダからも購入できます。 FreeBSD 9.0 ベースの製品を販売しているベンダのひとつが、以下の FreeBSD Mall です。

BitTorrent

9.0-RELEASE の ISO イメージは、BitTorrent を使ってダウンロードすることも可能です。 ISO イメージをダウンロードするための torrent ファイルは、 次の URL で配布されています。

FTP

アナウンス時点では、少なくとも次の FTP サイトに FreeBSD 9.0-RELEASE が置かれています。

これらのサイトを利用する前に、まず、 あなたの住んでいる最寄りのサイトの利用を試みてください。

  • ftp://ftp.<あなたの住んでいる地域>.FreeBSD.org/pub/FreeBSD

他のミラーサイトには、ftp2, ftp3 という順に名前がつけられています。

FreeBSD ミラーサイトの詳細は、以下を参照してください。

FreeBSD のインストール、または、 現在のシステムを 9.0-RELEASE にアップデートする手順については、 以下をご覧ください。

サポート

FreeBSD セキュリティチームが現時点で公表している FreeBSD 9.0 の保守終了予定日は 2013 年 1 月 31 日です。 セキュリティチームおよび、 各 FreeBSD ブランチのサポートに関する詳細については、 以下のページをご覧ください。

FreeBSD ベースの他のプロジェクト

FreeBSD をベースとした "サードパーティ" プロジェクトが数多くあります。 それらは、FreeBSD をパッケージングしたものから、 Amazon EC2 インフラストラクチャで FreeBSD を利用できるようにするという、 より "初心者にやさしい" ディストリビューションにまでわたります。 サードパーティのプロジェクトについてのより詳細については以下をご覧ください。

謝辞

FreeBSD Foundation, Yahoo!, NetApp, Internet Systems Consortium, Sentex Communications, New York Internet, Juniper Networks, および iXsystems をはじめとする多くの企業から、 FreeBSD 9.0 のリリースエンジニアリング活動に必要な機材、 ネットワークアクセス、人的資源の提供をいただきました。

9.0-RELEASE のリリースエンジニアリングチームは、 以下のメンバで構成されています。

Ken Smith <kensmith@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング、 amd64, i386 および sparc64 リリース構築、 ミラーサイトの調整担当
Robert Watson <rwatson@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング、セキュリティ担当
Konstantin Belousov <kib@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング担当
Marc Fonvieille <blackend@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング、文書担当
Josh Paetzel <jpaetzel@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング担当
佐藤 広生 <hrs@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング、文書担当
Bjoern Zeeb <bz@FreeBSD.org> リリースエンジニアリング担当
Marcel Moolenaar <marcel@FreeBSD.org> ia64, powerpc リリース構築担当
Nathan Whitehorn <nwhitehorn@FreeBSD.org> powerpc64 リリース構築担当
Joe Marcus Clarke <marcus@FreeBSD.org> package 構築担当
Erwin Lansing <erwin@FreeBSD.org> package 構築担当
Mark Linimon <linimon@FreeBSD.org> package 構築担当
Pav Lucistnik <pav@FreeBSD.org> package 構築担当
Ion-Mihai Tetcu <itetcu@FreeBSD.org> package 構築担当
Martin Wilke <miwi@FreeBSD.org> package 構築、ports セキュリティ担当
Colin Percival <cperciva@FreeBSD.org> セキュリティオフィサ

登録商標

FreeBSD は FreeBSD Foundation の登録商標です。

ISO イメージのチェックサム

MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-bootonly.iso) = 477019a305797186a8b3e4147f44edec
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-disc1.iso) = b23ef73412bd50ed62ef8613ca1a4199
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-dvd1.iso) = 61221643ebeefeeb74bd552311e07070
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-memstick.img) = b37217292ad626d6ab2d3a9c1d215d2d
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-bootonly.iso) = 70b4b0dd42c309da79ce63ba2789cfe3
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-disc1.iso) = 5bf615f286ee6eeb3ecce45bd8d1622c
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-dvd1.iso) = fee32ba2041285b971daf7ea429e36e4
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-memstick.img) = 79ddd8f3422e209ae9bd11fee4e399eb
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-ia64-bootonly.iso) = 5c83f9a5bf359b2971059d1664ef5f7e
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-ia64-memstick) = ee1d5196eb281966b9ef95b953a36d8d
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-ia64-release.iso) = 73ca213db21379eb2527dcea37eeb824
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc-bootonly.iso) = bfe036760daac0cddfe8ce2915eaec54
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc-memstick) = e7a09f343ee248ee538954b39549c241
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc-release.iso) = 2431f52b2f9cc1951b0e568b3cd0f126
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc64-bootonly.iso) = 377714742e5f2e16e34b7818347d4e3f
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc64-memstick) = 9e4ee64a7460c3c930d0e3e2e3cd03b9
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc64-release.iso) = 347e51ceb3e65c1eff3cc3acdb519ffb
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-sparc64-bootonly.iso) = 81778b8ee1a8881b8597ee4275cc3b4e
MD5 (FreeBSD-9.0-RELEASE-sparc64-disc1.iso) = a63a07e3c45275568db2cead1b3e7167
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-bootonly.iso) = d16fd5f32c9483177a01241f37ed84f347484c65e52aba4dbf8a2f3108fb457d
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-disc1.iso) = bcc69320cd2f227411d55967113abc8ffa5ede0a6526090ca3fb5ab776fead9d
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-dvd1.iso) = f338e24645f0bcc792b8417411ed737d8057cd2f470f9d2b601c143352d6d459
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-amd64-memstick.img) = b8c964f362200d758e06dc6ea8dd556a4d6fedc2f3cd44c300318d9c2f4fb7a5
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-bootonly.iso) = e655de649040269ffdaa40179c3b91c59c8febef7486e340c3a5a5493097366d
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-disc1.iso) = b03df5fbd345781cab7dcab1fd0ea4d84c7c48712a6035476a709e6c0d5763f0
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-dvd1.iso) = ebc75ecdbd0580fbe9e59373962e0fc452c4480082af563e5cd765aca1ecd705
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-i386-memstick.img) = 99193a7895109d415936ba89e4f2c24227af48f064073dee7c4b49722c3656f8
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-ia64-bootonly.iso) = 1d25fc52d868877eb3cbdc012be895827f9c2bd808f886755d7ca2e9257af108
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-ia64-memstick) = af147d20765bdbe6f71a8fb113fdba64de4d152b554c1fc8d78dc6f941e4737c
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-ia64-release.iso) = 289f31e0dadfa46f51e9a44e26cd9cf6652ff4b5a631a21dca065dcd0d66890d
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc-bootonly.iso) = 7ca03f71d2dd0cad929d0005601b4c994a54b02ab140d4218fa326b0fce7dad8
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc-memstick) = 042bb4d473b615cf0d3c46d48d4db1fb457a54695e6ef3e47ee1b2dc6a4f3d9b
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc-release.iso) = 0a7af5c74ebc0e13e79dfde03d54d3d752f3c71aff39659406ad6e5bcc0cefc3
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc64-bootonly.iso) = 2eb5f141fb702a9c757f91a54ff8ea5ded13d51b29dfa86e5ba6bfbe9bb8e48e
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc64-memstick) = 91648a0377cd4cf8dc5453e48416dd16ac99a30e5439534053a1ca16f9944a0d
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-powerpc64-release.iso) = 17ab67fe62e1da232038b1ff598be1aef5fe8ccea620e0fbd67d8e262992fd66
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-sparc64-bootonly.iso) = 1f633899cf42be1fecc61f82aa9fd9197da0cf88dda25aabbbf67250653459f5
SHA256 (FreeBSD-9.0-RELEASE-sparc64-disc1.iso) = 8414abb3a501a9f712fe137a2f3667249ab3d2666815a877a93c934ced5d1110